まえがき
実はこのブログを開設したきっかけの一つは、読んだ本の感想を書くため。
大量消費する私は、読んだ本を速攻で忘れていくのだが、時には忘れたくない本もある。そういう本に出会えたら、ここに残していこうと思う。
『レインツリーの国』有川浩
今回取り上げるのは、有川浩さんの『レインツリーの国』。有名な図書館戦争シリーズの『図書館内乱』の作中に登場した本として手に取る方が多いのはないだろうか。かく言う私もその一人。
※これ以降は軽いネタバレを含みます。注意してスクロールしてください。
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舞台は普通の日本だと思われる。特殊な組織は出てこない()
メインとして扱うテーマは、『図書館内乱』でも書かれている通り、聴覚障がい者の恋愛。
ブログを通した出会い
初版が2006年と、ちょっと古い。そのせいか、ブログやメールの感覚は今と違うのだろうか。私はその頃インターネットに触れていないので分からない。
でもブログに記載のメールアドレスで私的なやり取りっていうのはもうないかな。今だとSNSを使っているような感じだろうか。
私も、メインのブログでメールアドレスを公開しているが、企業からのメールと詐欺メールしか来ない。
また、ネット上のやり取りから、すぐに会おうとすることも、私には考えられない。今ではインターネットを使った関係が普及しすぎて、現実とは切り離した感覚があるし、第一に危険だと感じるだろう。
これらの壁を超えられたのは、時代の緩さだろうか、それとも二人の思い故だろうか。
聴覚障害に対する解像度
改めて、自分は聴覚障害について何も知らないということを知った。伝音難聴と感音難聴なんて初耳だ。
フィクションではあるが、彼らの扱いや気持ちなどの解像度が高いと感じた。作者はそれに関して何か訴えるつもりはないと書いている(あとがき参照)が、本当はそれらを知ってほしいのではないだろうか。
意外とあっさり
テーマがテーマなので、重い話かと思っていたが、読んでみると、意外とあっさり。サクッと読めるので、気になった方はとりあえず読んでみてほしい。
どうでもいいこと
"いろんなツールで使いこなすフォント"
というワードが出てきたが、実は、ブログのフォントを決めているのは読者の環境だ。最近ではネット速度が上がったので、読者側の環境にないフォントを読み込んで使用することもできるが、軽さが重視されるブログサービスではあまり使われていない。特に、この本が書かれた2006年では読者側の環境に合わせざるを得ないだろう。
逆に言うと、今これを読んでいるフォントは読者側で変更できるので、各々好きなフォントで読んでください。
私は本で見る活字になれているので、ブラウザのフォントは明朝体にしている。
最後に
処置が早ければ聴覚を失うことはなかった、という事例は多くあるそうだ。
しかし、知らなければその兆候を見逃しやすい。だからこの本でより多くの人に知ってもらいたい。